[Six Days」 DJ Shadow
2002年10月23日 DVD

1. Six Days(video)
2. Six Days(radio edit)
3.100meter dash
4.photo gallery




 ウォン・カーウァイと、イギリスヒップホップシーン注目のアーティスト、DJ Shadowとのコラボレーション作品。ウォン・カーウァイが、2002年8月19日にイギリスで発売された、DJ Shadowのシングル「Six Days」のプロモーションビデオの監督を務めた。
 プロモーションビデオは短編映画形式で、出演は「グリーン・ディスティニー」で世界的に注目を集めている実力派俳優のチャン・チェンと、アジアをリードするモデルの一人、ダニエル・グラハム。撮影はクリストファー・ドイル。

 カーウァイは以前、韓国R&Bアーティスト、BrownEyes「Already a year...」のプロモーションビデオでも編集を担当し、韓国をはじめ、アジア各国で大反響を呼んだ。今回も前回同様、主演にチャン・チェンを起用し、そのクオリティは新しい形のミュージックビデオとして、高い評価を得ている。

 鮮やかな緑と赤のコントラストが美しい映像。水の中を漂う女は、まるで水槽の中を泳ぐ、美しい熱帯魚のよう。「Six Days」の中で繰り返し歌われる「Tomorrow never comes until it's too late」というメッセージと、「426」という何らかの意味を暗示するかのような数字の映像。上記メッセージである、「明日という日は訪れない、訪れたとしても、もう遅すぎる」というテーマと共に、ここではカーウァイ作品でおなじみの、時計と数字といったモチーフが使われている。暴力と破壊。男と女の戦い。ラストに現れる、ブルース・リーのメッセージ。印象的な音楽と共に、これら独特の映像が水のように流れていく。男が恋人の裏切りを知り、二人の関係の跡をすべて破壊しようとするが、結局はその関係を断ち切れないということを悟る。3分41秒。

 このPVは元々、DJ Shadowとウォン・カーウァイがお互いの作品のファンであったために持ち上がった企画。PVの中にはウォン・カーウァイらしいモチーフと、彼の次回作への予告らしきものがちりばめられている。
「426」という数字は、ウォン・カーウァイの次回作、『2046』を彷彿とさせるし、また、ラストで表示されるブルース・リーのメッセージは、『2046』と並ぶ新作と噂される、『一代宗師』を連想させる。(トニー・レオン主演、ブルース・リーの伝記映画との噂)

 関連情報は以下のリンクへ。「Six Days」が収められたDJ Shadowの最新アルバム、「The Private Press」は、ウォン・カーウァイ関連の話題を抜きにしても、チェックしておきたい一枚。アルバムを買って損はない。
( 02/11/01 )

Six Days : PV derector Wong Kar-wai
・・・MCA Records(現GEFFEN Records) より。「Six Days」のPVが鑑賞できる。Windows MediaPlayer、もしくはReal Payerが必要。DJ Shadowのディスコグラフィーその他、Photoコーナーでは、「Six Days」のキャプチャーも。
DJ Shadow Official Site
・・・DJ Shadowの公式サイト。アーティスティックなサイトで、Audio Playerでは世間を圧倒した彼の傑作「Endtroducing」から、最新作「The Private Press」まで、様々な作品を試聴することができる。
bouce.com
・・・「Six Days」が収められた最新アルバム「The Private Press」に収録された全曲が試聴可能。
DJ Shadow Profile
・・・ユニバーサル・ミュージックより、DJ Shadowの簡易プロフィール。